【29】

雨宿り


大雨に降られたのはソニックとエミーも同じ

だあああぁッ シャレにならねー;
もーヤダー;;

ひとまず 近くのシャッターが閉まった店の軒下に避難する
肩が触れ合うほどの狭い空間


すぐ止むかな〜
どうする? 走って帰るか?


…ううん、
もうちょっとこのままで いいかな……




なんだか ふたりきりで水の檻に閉じ込められた気分がして
しばらく待っても、雨は弱まるどころか
本気でシャレにならないくらい激しくなって、
さらにドデカい雷まで鳴り出す始末


きゃっ
おいおいこりゃ外に居たら危ないぞ;
やっぱり帰った方がいいって…

うん…


ホテルまでの距離は、ソニックの足なら物の数秒だが、
その途中で当たる水滴の痛いこと


ホテルには他のみんなもずぶ濡れになって帰ってきていた
まだ昼間なのに、明かりをつけないと建物の中は真っ暗だ
テイルスはひとり枕の下に頭を突っ込んで震えている


あ〜; 早く着替えなきゃ…

しっかし、この雷はテイルスじゃなくても怖いよな〜
"ドカンゴロゴロゴロ "うわっ!!
きゃ―――――; デンキきえちゃったぁぁぁ;
わああぁん;;;(半泣)




停電は間もなく復旧したが、雨はそのままずっと降り続けて
ようやく止んだのは夜も更けた頃だった
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