【4】

「見よ! ワシが丸一年掛けて作り上げた傑作…
 全自動コーヒーメーカー『カフェ・エッグ』じゃ〜〜!!」

「ゼンジドー? なんにもしなくていいの?」

「そう! 豆を入れてボタンを押すだけでOK!!
 設定を変えれば、好みの濃さから
 難しいブレンド調節まで思いのままじゃ!!
 しかも水は山から引いた天然水を使ってるからな
 そこらの喫茶店とは次元が違うわい!」

「ふ〜ん スゴイんだねぇ!」

「フッフッフ そうじゃろ スゴイじゃろ〜?」

「でもねぇ ボクのほうが
 も〜っとオイシイコーヒー入れられるもん。」















「あー… 今のはちょっと聞き捨てならんぞォ…?」


【8】
もっとハデにしたかった〜
片方の眉をピクつかせ エッグマンはほとんど沸騰しそうになった
自慢したがりにとって 自慢した物を否定されるほど嫌な事はなかった

しかし大のオトナとして ここは堪えなくてはいけない


「でもまあ、これは可愛い部類の嘘じゃなぁ
 素直に謝れば大目に見てやらんこともないぞ? ん?」

「ウソじゃないもん ホントだもん。」


…5秒と持たなかった。


「このっ…優しくしてれば調子に乗りおって!
 絶対美味いと言い切れるのか!?」
「ゼッタイオイシイもん!」
「絶対だな!?」
「ゼッタイー!!」

「そこまで言うのなら この『カフェ・エッグ』を超えるコーヒーを
 今ここで作って見せろ!!」


エッグマンは機械から 既に挽いてあるコーヒー豆を取り出して 子トカゲに渡した


「ホレ 判りやすいように、さっき飲んだ物と同じブレンドじゃぞ!」


渡された豆を 子トカゲは匂いを嗅いだり かじったりして味を見る


「…イイ豆つかってるねぇ」

「当前じゃ! 材料が悪くて美味い物が作れるか!」




「炒りかたも 挽きかたも スゴクイイとおもうんだけどな〜…
 んっと、火とお水は? おリョウリするトコはドコ?」

「厨房に連れて行ってやれ。」

「かしこまりマシた.どうぞ、こちらデス.」
「ちょっとジカンかかるからね まっててね〜」



侍女ロボに付いて行く子トカゲの後姿を見送る時 エッグマンはふと気付いた


子トカゲの怯えた感じが それこそ最初とは別じんかと思うほど無くなっていたのだ




一体どこからあんな自信が出て来たのか?
コーヒーに夢中になり過ぎて 自分が置かれた状況を忘れてしまったのか?




子トカゲがどんなコーヒーを作るのか エッグマンは少しだけ 恐ろしくなってきた













それから待つこと数十分


「おまちどうさまー! はい、飲んでみて〜」

「フン。もしマズかったらタダじゃ置かんぞ……………むぉっ!!?
  



これは…
豆が本来持っている香りを飛ばすことなく、完璧に引き出しているっ…!?
そしてこの味… 全身の疲れが溶かされて行くようじゃあぁぁ…
【9】
ずーっと描こうと考えてて ひとりで笑ってたシーン
シャランラ☆
「………」 

Σハッ;」

【10】
位置合ってないしっ;
【11】
目開けたまま思いっきり
笑顔にさせるのってムズカシイ
「ね? オイシかったでしょ?
 ゼンジドーはラクだけど、
 火かげんとかそばにいてみてないと
 どうしてもオイシくならないんだよね〜

 やっぱりコーヒーはココロで入れるんだよ!」




「クッッ…; チビが分かったような口を…!




【12】
描いてる内に楽しくなって来るエッグマン
でもすぐ飽きた


おい、このトカゲをどっかに閉じ込めておけ!!」


赤と青のロボットが 子トカゲの両側から腕を掴んだ


「!?」
「全くバカな事したモンだナァ.」
「ドクター.場所の御指示を.」

「物置でも何でもいい 早く行け!」

「了解.」
「ヤッ イタイイタイイタイ!!」












子トカゲは ハウスの上の黒い円筒状の部分
現在あまり使われていない物置へ連れて行かれてしまった
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ん〜…